週に一回は自然と触れ合う(長谷川桜子)

長谷川桜子

2014年12月03日 01:04

文字通り「機械のもとを去り」、自然の世界に向かうこともひとつの新鮮な、心の安定を回復する方法です。

そのやり方ならいくらでもあります。

でも、ぼんやりしているのではなく、いつもと違う目でよく観察しなければ、命のもととなる生きた自然と本当に触れ合うことはできないでしょう。

どこに住んでいても、自然はあります。

都会の容赦ないコンクリートの割れ目や裂け目を見れば、太陽と空気を求めて若芽が必死に伸びようとしています。

小さな虫たちは屋根裏や納屋に忍び込んでいます。

電線をかじってその一帯の電気を止めてしまうこともあります。

鳥たちはポーチ灯や建設現場の足場や高層ビルの上に巣をつくります。

能率のことしか頭にない私たちは、自然を「やっかいもの」扱いします。

けれども大地に足をつけ、つま先で本物の土をほじくり、生活の中に自然をとり戻そうとするとき、そうした自然の侵入が私たちが忘れていたものを思い出させてくれます。

それどころか、心の救いにさえなるのです。

たびたび自然と会う約束をしてください。

自然の小道を歩き、自然の不思議や謎に目を見張りましょう。

自然の観察や自然との触れ合いに、一時間、午後の半日、一日、週末をつぎ込みましょう。

長谷川桜子(地域子育て支援員)

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