自然の世界に目を向ける(長谷川桜子)

長谷川桜子

2014年11月29日 01:07

組織学の専門家、マーガレット・J・ホイートリーと、マイロン・ケルナー"ロジャーズ(『リーダーシップ・アンド・ニューサイエンス(リーダーシップと新しい科学)』の共著者)は、機械化、テクノロジー化された世界が人に及ぼす影響を考えることに生涯を捧げてきました。

「私たちは自らつくり上げた機械の世界に馴染めず、別世界にいるような気がして恐ろしく思えます……しかし、この世界は機械ではありません。

人間が生きている世界なのです。

そこには生命と人の歴史があふれています」
テクノロジーは、自然とその流れを人の力でどうにでもできるような気持ちにさせます。

私たちは天災と「戦い」、病気を「退治し」、荒野を「手なずけ」、宇宙を「征服」します。

そのお陰で前より寿命が延び、生活も楽になった反面、ホイートリーとケルナーーーロジャーズがいうような疎外感や恐怖も覚えるようになりました。

ふたりはこんなふうに結んでいます。

「自分の世界観を変え、機械のもとを去るうちに、見知った場所が戻ってきます。

人間の努力を支えてくれる世界をとり戻せるのです」
では、どうやって世界観を変えればいいのでしょう。

長谷川桜子(地域子育て支援員)

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