昼にカレーライスを食べますと、この一食には二五グラム程度の脂肪分が含まれています。
しかも、ヤシ油が使われているためか、脂溶性食品成分表を見ますと、ほぼ半分が飽和脂肪酸です。
そして、おやつにチョコレートを食べると、この脂肪は大半が飽和脂肪酸で構成されています。
夕食にスパゲティを食べると、これまた、油妙めでミートソースには脂肪がいっぱいです。
夕食後、テレビでも見ながらポテトチップスをかじり、就寝前に即席ラーメンを食べると、またまた油ということになります。
お茶漬けならぬ、油漬けといった方が当たっているでしょう。
こうした食事の内容から、総摂取エネルギーに対して、脂肪分からのエネルギー摂取比率が、理想的には二五%以下なのに、昭和六三年の国民栄養調査の結果から、この比率を超しています。
油のとりすぎが日本でも問題になってきているのです。
しかも、年齢によっては、この脂肪分のエネルギー比率が非常に高い場合も考えられます。
特に、子どもや若い世代ほど問題があると見てよいでしょう。
国民栄養調査の結果は、日本の全平均です。
年齢の高い人に対する調査では、若い時と現在では、嗜好が変わり、油っこいものを好まなくなったという人が大変多いという結果も出ています。
つまり、年齢の高い人は、若い人ほど脂肪分の多い食事はしていないと見ることができます。
それだけ、子どもや若い人は食生活に注意しなければならないということです。
長谷川桜子(地域子育て支援員)